記事情報 🛎️
独創性・確信度・効力は
自己評価です。
- 記事の状態: 有効(2024/08下旬時点)
- 所属カテゴリー:
【政治】
記事一覧 - 独創性: ★★★★★
確信度: ★★★
効力 : ★★★★
執筆時期・更新履歴 🛎️
更新履歴は,
重要だと思う変更のみ
記します。
- 2023/07下旬 初稿公開 🛎️ ウクライナ戦争の真っただ中。
領土問題は,増やさないための努力も必要
領土問題の難しさ
領土問題って,なかなか解決しなくて
もどかしいですよね。
例えば,北方領土の問題でも,
ソ連やロシアと外交的駆け引きを
数十年に渡って繰り返した結果,
何一つ前に進んでいません。
筆者は,領土問題の難しさを,
次のような点に感じます。
領土問題の難しさ
- 領有権の証明が不可能に近い。
- お互い,退くに退けない。
退けば国内からの猛反発に晒されることが
容易に想像できる。 - 実効支配を領有権の根拠にするわけにもいかない。
それを認めたら,武力で領土を奪い取って
しばらく実効支配すればよいことになってしまう。
わが国固有の領土って何?
領土問題で領有権を主張する際,
「わが国固有の領土」 という表現をよく耳にします。
これ,何ですかね?
その土地にどんな経緯があったら,
そこはわが国固有の領土だと言えるのでしょう?
未踏の地をわが国の国民が発見し,
以来ずっとわが国が領有し続けてきたことが
多くの史料から明らかだったりするなら,
分からないでもないです。
でも,そのような土地はむしろレアでしょう。
ある時期にわが国の領土であった,なんてのは
領有権の根拠になりうるはずがありません。
別の時期には別の国の領土であった土地など,
世界中に掃いて捨てるほどあります。
もちろん,それを示す史料の信憑性だって,
そう簡単に認定できるものではないでしょう。🛎️
現代でも,ウクライナを分割統治するという
ロシアの妄想地図が
出回ったりしているくらいですから。
仮にその史料が確かであっても,
土地の領有が非道な戦争の結果であったとしたら?
昔のことだからと,領有権を認めてしまうのですか?
だとしたら,力による現状変更を,
どの時期までに実行されたものなら
有効だと認めるのですか?
地球上の土地の大半は,
そのような難しさを孕んでいるに違いありません。
領土問題の対象になるのは,
それらの土地の中でも,
領有権の証明が特に難しい部分であるはずです。
そういった土地の領有権に関して,
第三国も含めて納得させられるほどの根拠を示すのは,
不可能に近いくらいに難しいと思います。
世界の領土問題というものは,
当事者国が,第三国には分かりにくい根拠で領有権を主張し,
双方とも退くに退けずいつまでもそのままという
パターンばかりです。
力による現状変更は許されないと言うけれども
2022年 2 月に始まった,
ロシアのウクライナに対する全面侵攻は,
力による現状変更の典型例です。
筆者も,これはもちろん許されないと思います。
ただ,そこで1つ疑問が出てきます。
ウクライナは,既にロシアに実効支配されている
クリミア半島を武力で取り返そうとしていますが,🛎️
2023年 7 月時点。
これは力による現状変更には当たらないのでしょうか。
心情的には,それは正当だと言いたいところですが,
どのように正当化したらよいかは,
筆者はすぐには分かりません。
クリミアは,国際的にウクライナの土地だと
認められているからですか?
本来あるべき姿に戻すのだから,
現状変更ではないと?
その主張は一理あるかもしれませんが,
だとすると,ロシアを
「力による現状変更は認められない」と糾弾しても,
話が噛み合わないでしょう。
ロシアから見れば,
このウクライナ侵攻は現状変更ではないからです。
プーチンは,ソ連崩壊自体が不当であり,
ウクライナはロシア(またはソ連)の一部であるのが
本来の姿だと思っています。🛎️
プーチン本人から聞いたわけではありませんが,
断定しても大丈夫でしょう。
本来の姿に戻す場合は
武力による解決も許されると言うのであれば,
プーチンの論理を否定するには,
「ウクライナは本来ロシアの一部」を
否定する必要があります。
筆者には,それをどう否定したらよいかが
分からないのです。
現在ウクライナとなっている地域が
ソ連の一部であった時期は,
確かにあったわけですから。
筆者はソ連崩壊の経緯について
詳しく調べるつもりはありませんが,
詳しく調べたところで,
ウクライナが独立国であることが正しいかどうかは
確信を得られないと確信しています。
筆者は,ウクライナ戦争においては
ウクライナを応援しています。
ドンバス地方もクリミア半島も,
全部ウクライナのものになればよいと思っています。
ただ,筆者がそう願うのは,
ロシアの行いがあまりに酷いからです。
想像を絶する非人道行為を重ねに重ねた国が
最終的に大損したという前例が残ってほしいからです。
ウクライナやクリミアの領有権が
ロシアにないことを確信しているからではない,
という点を明示しておきたいと思います。
領土問題は,一度増えたらなかなか減らない
筆者は,残念ながら,
今ある領土問題を円満に解決する手法を
思いついていません。
ではなぜ,筆者は今,
領土問題の記事を書いているのか。
既に述べた通り,
領土問題の解決は難しいです。
それは,領土問題が新たに発生した場合,
その問題の解決もまた困難になることを意味します。
つまり,領土問題は,
一度増えたらなかなか減らない とも言えます。
領土問題を減らすことについて名案がない筆者が,
領土問題の記事を書いているのは,
領土問題を増やさないために
提案したいことがあるからです。
領土問題は増えることもある
領土問題は,今あるものを全部解決すれば
終わるというわけではありません。
領土問題は新たに発生する可能性があります。
例えば,尖閣諸島は
それに該当すると思います。
筆者は詳しくありませんが,
昔は中国はこれらの島々について何も言っていなかったのに,
ある時期から領有権を主張し始めたと聞いています。
沖縄についても,いつ中国が領有権を
主張し始めるかわかりません。
また,直接主張しないとしても,
日本語を話せる中国人を沖縄に送り込んで,
じっくり根回しした後に独立運動を扇動したり,
住民投票で勝てるほどの多数派になることを
画策したりすることも考えられます。
フィクションのような話だと思う方も
いらっしゃるかもしれませんが,
ロシアはウクライナに対して,
これに近いことをした可能性が高いと考えています。
そういえばロシアには,
北海道の領有権はロシアにあると
放言した議会議員がいるのでしたっけ。
いずれ,それがロシアの公式見解になる可能性も
ないことはないでしょう。
領土問題で負けるとまずい理由
日本は現在,3つの領土問題を抱えています。
- 北方領土(ロシアと)
- 竹島(韓国と)
- 尖閣諸島(中国と)🛎️
日本の外務省は,
尖閣諸島に領土問題は存在しないという
立場だったような気がしますが,
ここでは含めておきます。
これらに負けて,領土を失った場合,
何がまずいのでしょうか。
幸いと言うべきか,
いずれもそれほど大きくない土地です。
領海の喪失はそれなりですが,
これらの土地がなければ
日本はやっていけないというほどではありません。
ではなぜ負けられないか。
1つは,日本が軍事的に危うくなるからです。
ロシア軍は北方四島に,中国は尖閣周辺に,
基地建設なり部隊展開なりを
堂々と行えるようになります。🛎️
北方四島は今とあまり
変わらないかもしれませんが。
中国は,台湾の武力併合を排除しないと
口に出してしまうような国です。
ロシアは実際に,領土欲をむき出しにして
ウクライナに対し侵略戦争を仕掛けています。
領土問題の相手が安全な国ならまだよいのですが,
よりにもよってロシアと中国が相手ですから,
日本がこれらの島を簡単に譲れない
理由として十分すぎます。
他にも,北方四島については,
元島民の精神的事情などもあるのでしょう。
ただ,日本がこれらの領土問題で
負けるとまずい最大の理由は,
それだけでは済まないかもしれないからだと思うのです。
ロシアには,北海道の領有権はロシアにあると言い放った
議会議員がいるのでしたね。
そして中国は,沖縄が日本の一部であることに
疑問を呈しています。
現時点で北海道や沖縄は領土問題になっていませんが,
北方領土を取られたら次は北海道かもしれないし,
尖閣を取られたら次は沖縄かもしれません。
北方四島や尖閣諸島を取られても実害は限定的ですが,
北海道や沖縄を取られるのは論外です。
筆者は少々冷淡すぎるのかもしれませんが,
今の日本にとって大事なことは,
今ある領土問題に勝利することより,
新しい領土問題を生み出させないことだと思います。
領土問題を増やさない方法はあるかもしれない
既存の領土問題を解決して
手持ちの領土問題の数を減らすことは
もちろん大事です。
しかし同時に,
他国が言いがかりを付けてきて
新たに領土問題が発生し,
手持ちの領土問題の数が増えることも
防がなければなりません。
逆に,新たな領土問題の発生を確実に防げるならば,
現存する領土問題の数は
減ることはあっても増えることはないという状況を
実現することができます。
筆者は,領土問題を減らす方法は分かりませんが,
領土問題を増やさないために
有効かもしれない手法を思いついたので,
この記事を書いています。
この記事では,その案について説明します。
結論を先に知りたい方へ
この記事の主張を先に確認したい方は,
次の開閉ボックスを開いてください。
この記事で主張すること
- 領土問題は,解決して減らすことも大事だが,
増やさないことがもっと大事。 - 領土問題を既存のものだけに限定するために,
各国に 「領土限定宣言」 を出させてはどうか。 - 「領土限定宣言」の内容は,
現在自国領土として主張している範囲を除き,
それ以外の地域を自国領として主張することは
永遠にないというもの。 - 各国は,他国の「領土限定宣言」を見て,
それぞれの国との付き合い方を考える。
- まともでない内容の宣言を出す国や,
宣言を出すこと自体を拒否する国には,
国際社会が協調して対応する。
それでは,本論に入ります。
「領土限定宣言」の提案
領土問題への取り組みと言えば,
日本に限らず,既存の領土問題の解決に
集中している国がほとんどでしょう。
しかし,既に述べたように,
新たな領土問題を発生させないことにも
意識を向ける必要があると思います。
では,領土問題を新たに発生させないために,
何か方策は考えられるでしょうか。
筆者は,不完全な案だろうとは思いつつも,
各国が 「領土限定宣言」 を
世界に向けて出すようにするのはどうかと考えています。🛎️
宣言の名称は
別のものでもよいです。
宣言の内容
「領土限定宣言」の内容は,次の通りです。
「領土限定宣言」の内容
あらかじめ,自国が領有を主張する土地の範囲を
文書または地図で詳細に示した上で,🛎️
領土問題で係争中の土地は
その範囲に含めても構いません。
次の宣言を世界に向けて発信する。
- 自国は,ここに示した範囲に含まれない土地の領有権を
未来永劫主張しない。 - この宣言は,政権交代や古文書発見程度のことでは
決して覆らない。 - 自国がこの宣言を破ったことが
多くの国に認定された場合,
世界中の国を敵に回し,
自国が攻め滅ぼされても異議はない。 - 国際社会から,ある地域を領有するよう
強い要請があった場合は例外とする。🛎️ 国連決議で圧倒的多数の
支持を得た場合など。 🛎️ 例外規定は他にも設ける必要があるかもしれませんが,
素案なのでこれだけにしておきます。
宣言の狙い
各国にこのような宣言をしてもらう狙いは,
下記のようなものがあります。
「領土限定宣言」の狙い
- 領土問題をこれ以上増やさない。
領土問題は減ることはあっても
増えることはないという世界情勢を実現する。 - 領土的野心を隠し持つ国に野心を捨てさせる。
- 領土的野心を捨てない国に対して,
国際社会が協調して経済制裁を課す,
国際交流を制限するといった対応ができる。 - 領土的野心を捨てない国に対して,
各国が自国への渡航や移住,
自国の土地の売買などを制限し,
自国をスパイ活動等から守れるようにする。
上記の宣言は,
領土的野心を持たない国なら
問題なく宣言できる内容 のはずです。
ですから,この宣言ができない国や,
まともでない内容の宣言を行う国には,
相応の対応ができるようになるわけです。
日本はどう宣言すべきか
上記の宣言は,当然日本も行いますが,
その内容はどうすべきでしょうか。
現存する領土問題,
すなわち北方領土,竹島,尖閣諸島については
領有を主張する範囲に含めて問題ありません。
ただ,それ以外の地域については
きっぱりと領有権を放棄するべきでしょう。
人によっては,千島列島全域とか,
樺太の南半分も含めたがるかもしれません。
しかし,現在国として領有権を
明確に主張していないそれらの地域を含めると,
日本が領土的野心を垣間見せたと
受け取られるおそれがあります。
また,世界から領土問題を
減る一方にするという趣旨に照らしても,
領土問題を拡大するような宣言は控えるべきです。
賛否両論あるでしょうが,筆者は,
それらの地域の領有権は
潔く手放すのが望ましいと考えています。
日本の周辺国について想定してみる
例えば,中国が沖縄に興味を持っているとします。🛎️
仮定のように書いていますが,
多分持っています。
そこで,中国に対して
「領土限定宣言」を出すように迫ったら
どうなるでしょうか。
中国は苦渋の決断を迫られるはずです。
多くの国が宣言を出す中で,中国が宣言を避けたら,
領土的野心を強く疑われてしまいます。
かと言って,今後沖縄の領有を主張する可能性を
排除しない宣言をしたら,
完全に「中国はそういう国だ」と
世界各国に認識されてしまいます。
そうなれば,国際社会と協調して
中国と距離を置くことも可能になります。
もしかしたら,沖縄の領有権を主張しない形で
宣言を出してくれるかもしれません。
最終的に中国がどう出るかは不透明ですが,
日本にとってはプラスに働くに違いないと考えています。
中国抜きでは日本経済は成り立たないと恐れる方へ
当ブログでは,経済以外の分野に関する記事において,
経済への影響の心配はしないことにしています。
筆者は,日本経済や世界経済が
ここまでおかしくなってしまったことには原因があり,
その原因を解消すれば,経済をかなりの程度
正常化できると考えているからです。
その原因については,
姉妹サイト<世界経済蘇生秘鑰>で
詳細に説明していますので,
興味のある方はぜひご覧ください。
- お急ぎの方は,理論の中核部分を解説した 概説ページ がおすすめです。🛎️
短い文書ではありませんが,極めて平易です。
標準的な高校生くらいの知識と読解力でも
すんなり大筋を理解できると思います。
それだけで中国抜きでも日本経済が大丈夫かは,
確信までは持てませんが,
影響を相当緩和できることは
間違いないと考えています。
まとめ
改めて,この記事の主張を以下に示します。
この記事で主張したこと
- 領土問題は,解決して減らすことも大事だが,
増やさないことがもっと大事。 - 領土問題を既存のものだけに限定するために,
各国に 「領土限定宣言」 を出させてはどうか。 - 「領土限定宣言」の内容は,
現在自国領土として主張している範囲を除き,
それ以外の地域を自国領として主張することは
永遠にないというもの。 - 各国は,他国の「領土限定宣言」を見て,
それぞれの国との付き合い方を考える。
- まともでない内容の宣言を出す国や,
宣言を出すこと自体を拒否する国には,
国際社会が協調して対応する。
おそらく穴のある案ですが,
そのままでは使えないとしても,
読者様の発案や考察の助けになれば幸いです。